サメ 嗅覚 距離


嗅覚疲労. 今月、サメが「航路」を決める手がかりの一つが匂いらしいことが、科学誌「plos one」2016年1月6日号の論文で発表された。この研究によれば、サメは嗅覚を頼りに、深海の中で進むべき方向を見つけ出すのだという。 長距離を移動するサメは多い。 広大で、どこを見ても同じような景色に見える海の中で、サメたちが正しく目的地へと到達できるメカニズムはずっと謎だった。今月、サメが「航路」を決める手がかりの一つが匂いらしいことが、科学誌「PLOS ONE」2016年1月6日号の論文で発表された。この研究によれば、サメは嗅覚を頼りに、深海の中で進むべき方向を見つけ出すのだという。 サメの感覚器官サメがどのようなものを感じとって生活しているかを、紹介していくことにしましょう。サメは、非常にすぐれた感覚システムの集合体で、獲物や危険を察知するのにこれ以上はない能力をそなえています。サメはまず、獲物が数キロ以内にいることを

 しかし、この解釈に納得しない研究者もいる。米ハワイ大学マノア校の海洋生物学者キム・ホランド氏は、鼻をふさがれたサメは「鼻に何かを入れられたこと自体に動転したのかもしれません」と指摘する。 サメの嗅覚|超遠距離の血のにおいをかぎ分ける サメは血のにおいをかぎつけて襲ってくるという話はよく聞きますよね。 あれは映画の中だけの話ですが、サメの感覚器官は捨てたものじゃありません。  これまで研究者は、サメは匂いや地球の磁場を手がかりに回遊すると推測はしていたが、肝心の証拠と言えるものがなかった。(参考記事: 【嗅覚】 お待たせいたしました。サメの嗅覚です。サメの鼻の穴は呼吸のためではなく、臭いを感じ取るためだけに使われます(言うまでもなく、呼吸は鰓孔で行っています)。サメの鼻孔はほとんどが下向きまたは前に向いて穴が空いています。 北大西洋に生息する大型のサメ、ニシオンデンザメが400年近く生きることがわかり、デンマーク、コペンハーゲン大学の博士研究員であるユリウス・ニールセン氏らが科学誌「サイエンス」に発表した。  スクリップス海洋学研究所とバーチ水族館の博士課程を修了した研究員であり、今回の研究のリーダーをつとめたアンドリュー・ノザル氏によると、鼻をふさがれなかったサメは、本来の生息地と逆向きに放流されたにもかかわらず、わずか30分後にUターンしてまっすぐ自分たちがくらす岸に向かったという。(参照記事:  実験で鼻をふさがれたサメたちも最終的に陸地に向かおうとしたのは、「匂い以外の何かをつかっていたことを示しています」と彼女は言う。
 一方、鼻孔に綿を詰められたサメたちは「迷ったように見え」、あてもなく蛇行して「鼻をふさがれなかったサメよりゆっくり泳いでいた」という。  米国のカリフォルニア州サンディエゴの近海で行われた実験は、次のようなものだ。まず、野生のカリフォルニアドチザメ(Triakis semifasciata)を沿岸の生息地から10km離れた海域まで移し、追跡装置を取り付ける。そして、一部のサメは鼻孔に綿を詰めて嗅覚を使えないようにした。  米国のニューカレッジ・オブ・フロリダの感覚生物学者ジェイン・ガーディナー氏も、サメが陸地に近づくほど強くなる匂いを追いかけている可能性は低いという。  一方、研究チームを率いたノザル氏は、鼻孔に綿を詰められたサメたちは自発的に餌を食べていたことから、「動転などしていなかったはずだ」と反論する。 文=Traci Watson/訳=三枝小夜子無料の会員登録でQ:エベレストの初登頂に挑戦した英国の登山家ジョージ・マロリーは、成功したらあるものを頂上に置いてくると宣言していました。それは何でしょう?会員向け記事をお読みいただけます。表示切替 : サメから見えてくる素晴らしき世界ここではサメが海のハンターとして、どのように感覚器官を駆使しているのかを解説します。図鑑やテレビで紹介されることも多いですが、一応おさらいしていきましょう。「え?サメに耳ないじゃん」と思った方。たしかに「耳が良い」と言われると、アフリカゾウみたいなでっかい耳を想像するかもしれません。しかし、サメには耳の穴だけついています。サメは体内の密度が海水と近いため、水を伝わってきた外部の音が直接内耳の中の感覚器官に届くため、人間とは違い外耳が不要ないのです。サメは断続的で不規則な低周波に反応しやすいと言われています。要は、魚が弱って暴れる音に反応しやすいようです。そのため、生餌を使った釣りやスピアフィッシングでは魚の出す音に反応してサメが寄ってくると言われています。つまり、サメの周りを泳ぐ魚の動きを身体で感じ取ることができるのです。図鑑や水族館によって説明の差がありますが、聴覚は水中を伝わる音全般を聞き取る役割を果たしており、側線はもっと近距離の水流の変化を感じている、といったところでしょうか。ちなみに、この側線はサメに特別なものではありません。他の魚の体にもあります。サメは血液、正確に言えばアミノ酸の臭いに敏感です。よく言われる例では、50mプールに一滴血を垂らしただけで反応する、100万分の1に薄めた血の臭いにも反応すると言われています。明確な数字がでている研究では、レモンザメはグリシンをはじめとするアミノ酸を、10億分の1の濃度で感知したとされています。これは、人間の味覚におけるアミノ酸への感度の100万倍以上に相当します。数字で言われるとイメージしずらいですが(笑)、とにかくサメの嗅覚がすごいことは間違いないようです。サメの嗅覚が優れていると一般にイメージされますが、匂いは帯状に流れに乗って伝わっていくため、いくら感じ取る能力が強くても、音よりはキャッチしにくいはずです。水温や流れによって匂いの拡散方向は変わってしまうためです。これに関連して、ホホジロザメなどのサメの浮いたり沈んだりと上下運動する行動について、水温躍層(同じ深さなのに急に水温が下がる場所)によって乱れた匂いの拡散を探しているためかもしれないという説もあります。ちなみに、サメにも臭いの好みがあるようです。研究者の実験によれば、ツマグロはサバとイカに、ドチザメはエビ、豚肉、アジに、テンジクザメはイカ、ナミガイに反応を示したそうです。なんで豚肉を入れたんだろうとは思いますし(笑)、臭いの好みという情動的問題なのか、普段食べている餌の臭いにただ単に敏感なだけなのかは分かりませんが、ある程度臭いを選んでいるようです。種によって程度は当然前後しますが、サメは暗い中でも物が見えると言われています。サメの目にはタペータムという光を眼球内で反射する機能が備わっており、これによって人間が真っ暗にしか見えない光がわずかな場所でも、サメは物を見ることができるようです。このタペータムは一部のナマズやイルカにも備わっていてサメ特有のものではありませんが、サメはある程度夜目が効くようです。また、感覚器官とは少し違いますが、サメの目の形や大きさには種類によってさまざまに違いがあります。そして、メジロザメは瞬膜と呼ばれる瞼のような白い膜がついており、獲物を襲う際に目を保護しています。ネズミザメ目のサメには瞬膜はありませんが、目を反転させることで白目を剥き、こちらも獲物を襲う際に目を守っているようです。  生物というのは生きている間ほんのわずかですが電気を発しています(これを利用したのが心電図です)。ロレンチーニ瓶はこの微弱な電気を感じることができるのです。このロレンチーニ瓶ですが、実際にどのように役に立っているのでしょうか。砂の中や岩陰に隠れている獲物を探すときには確かに便利ですが、そういったハンティングをしないサメの鼻先や、鼻の上の部分にもロレンチーニ瓶がついています。 鼻の上のロレンチーニ瓶にはどういう役割があるのでしょうか。ホホジロザメについては「獲物を襲う瞬間に目を保護のため反転させるので、目が見えない状態でも獲物の位置を正確にとらえるためにロレンチーニ瓶を使っている」という説があるようですが、ウバザメなどについてはプランクトンフィーダーなので、ロレンチーニ瓶がなぜ必要なのかいまいち分かりません。一説には、ロレンチーニ瓶は地球の磁場を感じ取り、サメが海を回遊するのに役立っているとも言われています。タグや発信器を使用した調査では、ホホジロザメ、ヨシキリザメなどのサメは太平洋横断旅をすることが確認されています。こうしたサメたちは、地球上における自分たちの位置をロレンチーニ瓶を使って把握しているのかもしれません。ただ、サメに明確な味の好みがあるかどうかは不明です。サメの歯は基本的に食性に特化していると言われますが、逆に言えばその歯で食べやすいものであれば何でも食べられるわけで、事実、魚類も頭足類(イカとかタコなど)を一緒くたに食べるサメも多くいます。さらに、サメの食べているものというのは飼育下でなければ野生で観察するか捕獲して解剖するかしかないわけで、その状況によって偏りが当然出ます。サメ好き仲間の中で話題になったのは、「メガマウスが魚を食べている」という話についてなのですが、そもそも捕獲されたメガマウスが他の魚と一緒くたで網に入っていたので、故意に食べたのか網の中で間違って口に入れたのか区別しようがありません。話の飛躍になるかもしれませんが、ここで個人的に気になった疑問点を一つ。「人を食べたサメは人の味を覚えるのか」。中二病的な発想ですが、可能性のない話ではありません。陸生哺乳類の話ですが、アイヌ民族の熊撃ち猟師である姉崎等氏によれば、クマは滅多やたらに人を襲う獣ではないが、一度人を殺めたクマは人を簡単に殺せる食料と見なすので、人を恐れなくなり、事故を何度も起こすようになるそうです。また、専門家の意見などではないですが、「獣が人食いになるには人間が簡単に殺すことのできる獲物だと何かの拍子に体感してからだ」と言われることがあります。真偽の確かめようがないですが、人間の味を覚えて「美味しい」と感じる物好きなサメがいれば、『ジョーズ』のように足(鰭しげく?)しげく人間狩りに来るかもしれません・・・。  YouTubeでもサメや他の生き物について情報発信を行っているので是非ご覧ください!サメをメインに、動物の面白さ、人間とのつながりについて発信活動をしています。主な発信分野はサメの生態、環境問題、動物倫理など。お問い合わせはコチラ↓  ノザル氏らの論文によると、鼻孔に綿を詰められたサメたちは岸に向かって戻ろうとはしていたが、鼻孔をふさがれなかったサメたちは「一直線」に回帰した。
サメに限らず、嗅覚が発達した魚は結構存在するのですが、サメはその中でも、水中の特定の匂いを感知する能力に長けているようです。 また、水中での匂いは、空気中に比べ残留する時間が長く(拡散し難い)、結果的に長距離まで到達します。  長距離を移動するサメは多い。実際、  とはいえノザル氏も、サメが匂い以外のマーカーを用いて、「道」を見つけていることには同意する。「私たちが言いたいことは、サメのナビゲーションに匂いが大きく関与しているということです。研究は、謎を解く第一歩にすぎません」  ノザル氏は、サメは陸地に近づくほど濃度が高くなるような化学物質を嗅ぎ分け、それを頼りに回帰するのではないかと考えている。 嗅覚疲労とは、嗅覚の感度が一時的に低下することである。嗅覚器は他の感覚器官に比べて著しく疲労しやすい。ある一種類の臭いを嗅ぎ続けると数分のうちに臭いに対する感度が著しく低下する。 サメは軟骨魚の中でエラが体の側面にある種類の総称です。サメは全世界で500種以上の仲間が確認されています。一般的にはその中でもホオジロザメやジンベエザメなどが有名ですね。一口にサメといってもそのビジュアルや生態は様々で、体長は15センチ程度の小さな種から15メートルに及ぶ巨大な種(魚類としては最大)まで、体型は流線型だったり丸みがあったり平べったかったり、住む場所も近海だったり外洋だったり深海 …

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