旧約聖書のノアの箱舟(方舟)といったらクリスチャンじゃない人でも知ってる超有名な話ですね。簡単にまとめると、こんな感じの話です↓罪深い人間の姿を見て彼彼女らを創造したことを後悔した神は、洪水によって人間および動物たち(とばっちり)を滅ぼすことにした。神は、「神に従う無垢な人」(創世記第6章9節)であったノアに、箱舟を建設し妻子と一部の動物たちと共にそこに入るよう命じる。神は洪水を起こし、 … WOWOWで『ノア 約束の舟』という映画を観ました。色々と考えさせられる内容だったので、まとめてみたいと思います。目次旧約聖書の罪深い人間の姿を見て彼彼女らを創造したことを後悔した神は、洪水によって人間および動物たち(とばっちり)を滅ぼすことにした。神は、「神に従う無垢な人」(創世記第6章9節)であったノアに、箱舟を建設し妻子と一部の動物たちと共にそこに入るよう命じる。神は洪水を起こし、ノアと彼と共に箱舟にいたものだけが生き残った。こうやってまとめてみると、旧約聖書の「創世記」第6章から9章に該当するこの監督は『レスラー』や『ブラック・スワン』、『ザ・ファイター』のこの映画、聖書に書かれたことを忠実に再現した映画ではありません。というか、聖書におけるノアの物語は、たかだか数ページに過ぎない話なのでそのまま映画にするというのはかなり難しくて、監督なりの解釈や創作が作品に反映されているのは当たり前のことです。各キリスト教会や一部のイスラム教国では作品への批判があったり公開禁止になったりしているそうですが、それも当然でしょう(ちなみに、ノアはイスラム教においても重要な人物で、アブラハム、モーセ、イエス、ムハンマドと共に五大預言者のうちの一人とされています)。どちらかというとギリシャ神話を題材にした『インモータルズ -神々の戦い-』とか300 〈スリーハンドレッド〉と同じ系統の作品ではないでしょうか(テーマはもう少し深刻ですが)。泥の塊と化した堕天使とか、かなりファンタジックなキャラも出てきますし。実際、ギリシャ正教会の司祭からは僕がこの映画を観終わってまず感じたことは、そんなノアと対立し、映画のクライマックスで格闘するトバル・カイン(レイ・ウィンストン)は、映画のラストにおけるノアの言葉も神は自らをかたどったアダムに世界の差配を任せ聖書の記述を言い換えたような内容なんですが、やはり映画のラストシーンで主人公がこの台詞を吐き、それを散々振り回された家族(ノアのおかげで生き残ったとはいえ)が笑顔で聞いているという演出には違和感を覚えます。「世界の差配はアダム(男)に任され、その使命は私の父(男)に継がれ、私(男)そして私の息子たち(男)へと継がれた」って、つまりところでアロノフスキーの独創性が随所に発揮されている本作ですが、ノアのキャラクターも世間(特にキリスト教圏)において流布しているものとは異なります。まず見た目ですね。一般的なノアのイメージって僕が面白いなと思ったのはノアの人物造形です。聖書には「ノアは神に従う無垢な人であった。ノアは神と共に歩んだ。」(創世記第6章9節)っていう記述があるんですが、本作では“神に従う”という部分が非常に強調されています。上にも書きましたが、映画の終盤でノアはアブラハムはノアの箱舟物語と同じ旧約聖書の創世記に登場する人物です。彼のエピソードの中に「イサクの燔祭(はんさい)」と呼ばれる有名なものがあります。こんな話です↓ある日アブラハムは年老いてからできた一人息子イサクを生贄に捧げるようにと神に命じられる。信仰心の厚いアブラハムはイサクと共に山に登り大事な息子を刃物で殺そうとする。そこに神の御使い(使者)が突如現れ「ちょっと待ってアブラハム、お前が神を恐れる人間ってことがわかったからもう殺さなくていいよ」的なことを告げる。アブラハムは息子の代わりに雄羊を捧げる。なんじゃそりゃって話ですが、山に登るアブラハムとイサクのやり取りは名場面で、結構泣かせます。このアブラハムのエピソードと本作終盤のノアの究極の選択の場面は非常に似ています。このエピソードを参考にして、アロノフスキー監督は聖書における記述が少ないノアの人物造形をより立体的なものにしたんじゃないかと僕は推測しました。ちなみにアブラハムは神への忠誠を貫いた人物としてこの映画のラストショットはわたしは、あなたたちと、そして後に続く子孫と、契約を立てる。<中略>わたしがあなたたちと契約を立てたならば、二度と洪水によって肉なるものがことごとく滅ぼされることはなく、洪水が起こって地を滅ぼすことも決してない。<中略>わたしは雲の中にわたしの虹を置く。これはわたしと大地の間に立てた契約のしるしとなる。わたしが地の上に雲を湧き起こらせ、雲の中に虹が現れると、わたしは、わたしとあなたたちならびにすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた契約を心に留める。<中略>これが、わたしと地上のすべての肉なるものとの間に立てた契約のしるしである。(創世記第9章9節~17節-新共同訳聖書)なんだか礼拝の説教みたいになってしまいましたね。この映画は聖書の知識があるとより楽しめると思います。聖書は読み物として非常に面白いのでぜひ手に取ってみてもらいたいです。文庫でも出てますよ。では、長くなったのでこの辺で。この記事が気に入ったらフォローしようCATEGORY :次の記事 かつかつ主夫ライター・ブロガー・1児の父。教育系出版社のWebディレクターを経て2013年フリーランスに。たまに翻訳もします。 © 2020 かつかつ主夫ブログ All rights reserved.
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