今回お伺いしたご自宅の猫は、後ろ足のびっこがあったのですが、骨折や靭帯を損傷している可能性は低く、高齢でやや体重過多があったため、ねんざの診断で治療を開始しています。 治療法. 猫がふらつく!後ろ足に力が入らないのはなぜ? 猫の歩き方が不安定になる原因はいろいろあります。ただ、間違いなく言えるのは、何かしらの理由があって、足腰に問題が出ているということ。そこで、どのような理由があるのかを紹介します。 猫は爪とぎだけでなく爪切りが必要です。伸ばしっぱなしで爪が死んでしまうと病院での治療が必要になりますし、眼球を傷つけてしまうかも。爪を切る時の体勢や切る位置などのコツを知れば、嫌がる猫も安心して爪切りさせてくれますよ。イラストつきでわかりやすく解説します。 猫を飼った経験があったり、現在も飼われているという方は、猫のすりすりがどんなものかご存じの方が多いかと思います。 しかし、猫は好きでも理由があってご自宅で飼えないという方は、すりすりって何?と疑問に思うかもしれません。 飼い主の食事中、猫が人間の食べ物に興味を示したり、欲しがったりすることもあるのではないでしょうか。しかし...2020.05.14 「猫のハーネス使ってる人いる?」「どんな時に必要なの?」「うちの子ハーネス着けると固まるんだけど」など、猫のハーネスについての質問やお悩みにお答えしました。実際にどんな時に使っているのか、どれがオススメで逆に使えなかったのはどれかなど☆ 急に後ろ足に力が入らず、マヒしたような状態になってしまう…。一見、マヒと言えば神経の病気(脊髄の損傷など)を思い浮かべますが、猫でこんな症状が見られたら、もしかしたら、「心筋症」という心臓が原因の病気かもしれません。「心臓なのに、後ろ足がマヒ?」そこには意外な関係がありました。猫の心筋症は、猫の心臓病の中でも多く発生します。『アニコム家庭どうぶつ白書2018』によると、循環器疾患の中では1位となっています。心筋症は、大きく次の3つに分けられます。このなかで、猫に最も多く見られるのが①「肥大型心筋症」です。肥大型心筋症では、まるで心臓が「筋トレ」をしたかのように、心臓の筋肉である心筋が異常に厚くなります。すると、心臓の中の空間がどんどん狭くなっていきます。そのため、心臓の中に溜められる血液の量が減り、1回の拍動で全身に送れる血液の量が減ってしまいます。その結果、「循環不全」で見られる症状、つまり、元気がない、疲れやすい、呼吸がしんどそうになる、食欲が低下するなどの症状が起きます。実は、心筋症でこわいのは循環不全だけではありません。狭くなった心臓の空間のせいで、心臓内では本来生じないはずの「血液の乱流」が発生するようになります。これが原因で、血栓(血のかたまり)ができてしまうことがあります。経過によっては、数センチにまで大きくなることも。ある日、この血栓のかたまり(またはその一部)が心臓を飛び出し、大動脈の血流にのっていくことがあります。これが、後ろ足にいくための動脈の分岐に差し掛かると、血栓はどちらにも行けず、ここで詰まってしまうことがあります。れを「動脈血栓塞栓症(どうみゃくけっせんそくせんしょう)」といい、後ろ足に血液が一瞬にしてストップしてしまう状態になります。肥大型心筋症の発症の原因は、はっきりとはわかっていません。原因の一つとして遺伝子の変異が挙げられています。また、猫に多い甲状腺機能亢進症(バセドウ病)では、心拍数が上がることから、肥大型心筋症との関係性も指摘されています。肥大型心筋症は、メイン・クーン、ラグドール、アメリカンショートヘアなどの猫種で遺伝的な異常により発症することが知られています。その他、ペルシャ、ヒマラヤン、ブリティッシュ・ショートヘアー、バーミーズ、スコティッシュ・フォールド、アビシニアンなどもかかりやすい猫種として報告されています。ミックスでの発症も比較的多く見られます。猫の心筋症は、初期では、これといった症状が出ないことがほとんどです。そのため、健康診断や手術前の術前検査で偶然に見つかることも多い病気です。もう少し進むと、「少し食欲が落ちているかな」「元気がないかな」「疲れやすくなったかも…」といった症状が現れてきます。さらに病気が進行すると、呼吸が苦しくなったり、動くことを嫌がるような症状を見せはじめ、循環不全がさらに進むと、繰り返し失神してしまうこともあります。また、麻酔処置やステロイド剤の投与、各種検査によるストレスなどでもにより症状が強く現れることがあり、他の病気の治療などをきっかけに診断されることもあります。心臓が狭くなることで、一回の拍動で全身に送れる血液量が減るため、その分心臓は「数」でかせごうとします。そのため「心拍数が高い」というのが初期の症状として見つかることが多いです。初期には、呼吸数が増えたり、しんどそうに呼吸をしたりといった症状は、ほぼみられません。安静時の猫の呼吸数は1分間に30回以下とされていますが、この呼吸数が多いときには要注意です。慢性的な咳は、猫ではほとんど見られないのが一般的です。 心筋症が進行すると「肺水腫」という状態となることもあります。非常に呼吸が苦しくなるため、異常に呼吸数が上がったり、口を開けて一生懸命呼吸をしたり、舌が真っ青な状態(チアノーゼ)になります。また、肺水腫と同じく血液のうっ滞(渋滞)が原因で、胸(胸腔内)に水が溜まる「胸水」が起こることもあります。胸に溜まった水によって肺が十分に広がらなくなることから呼吸がしづらくなり、胸やお腹を大きく上下させて呼吸をする症状(努力性呼吸)が見られるようになります。食欲不振は、心筋症の初期から見られることがあります。ただ、心筋症に限らず多くの原因から起こるため、それだけでは心筋症のサインとは判断しにくいでしょう。心筋症の初期では、元気がない、あまり運動をしなくなった、といった症状が見られることが多いです。心筋症が進行して呼吸がしんどい状態が続くようになるにつれて、少し動くとすぐにうずくまってしまう、ほとんど動かなくなるといった症状が顕著になってきます。前述の通り、心臓内の乱流が原因で、血栓ができやすくなります。その血栓が血流にのって運ばれたとき、途中で詰まってしまうのが「動脈血栓塞栓症」です。肥大型心筋症の猫の約16%で動脈血栓塞栓症を併発したとの報告もあります。猫では、後ろ足の根元の血管(大動脈の両足への分岐部)に詰まることが多く、血栓が詰まることで後ろ足への血液が遮断されて、後ろ足の麻痺や壊死を起こします。程度にもよりますが、劇的な症状を見せることが多く、近くにいれば異変に気づきやすいでしょう。突如、激しい痛みを訴え、後ろ足に力が入らなくなり、立てなくなります。血流が遮断された足の肉球(片方、または両方)は青白く冷たくなり、全身の体温も下がります。また、後ろ足の麻痺が起こると移動の際は前足だけで体を引きずり、興奮して瞳孔が開いている、呼吸が荒くなる、など明らかに普段とは異なる様子が見られます。動脈血栓塞栓症の治療は緊急性が高いため、疑われる場合は早急に動物病院を受診しましょう。なお、動脈血栓塞栓症を起こしていても、これらの症状が軽度であったり、見られないという場合もあります。明らかに症状が合致していなくとも、疑わしい場合には動物病院を受診するようにしましょう。その他、後ろ足の血管以外にも腎動脈や脳動脈、また複数の部位で詰まってしまうこともあり、急性腎不全やけいれんを起こすことがあります。残念ながら、心筋症そのものを治すことのできる治療は、現在ありません。初期の段階では、心臓の負担を減らす薬の投与や、血栓をできにくくする予防治療を行っていくことが治療の柱となります。心筋症の薬は、血圧降下剤や抗不整脈薬などさまざまな種類の薬がありますが、いずれも、根治させる薬ではなく、「進行を緩やかにする」や「負担を軽減する」といった目的で使用されます。また、動脈血栓塞栓症を防止するため、血栓ができにくくする内服薬(血を固めづらくする薬:血液抗凝固剤)も使われます。薬を飲むのが苦手な猫も多く、どのような薬をどの段階で始めるかは、かかりつけの動物病院と十分に相談をすることが望ましいです。動脈血栓塞栓症を起こした場合には、可能な限り緊急的に診療を受けることが望まれます。緊急性や重篤性が高い状況であるため、血栓塞栓症が疑われる場合には、翌日まで様子を見るということはせずに、早急に動物病院を受診してください。また、軽度である場合には、こうした治療を行わず、新たな血栓ができないようにする治療にとどめる場合もあります。前述のとおり、心筋症が発症する原因はわかっていないことが多く、初期では目に見える症状も出づらいため、予防するのは難しい病気です。前述したとおり、心筋の肥大が進むと、心臓は回数(心拍数)を上げようとします。そのため、日ごろから猫の「心拍数」を計ってあげることも大事です。胸に両手をそっとあてると、心臓の拍動がわかります。15秒間に拍動した数を覚えておき、それを4倍した数が心拍数(1分間に○回)となります。安静にしていても、正常値をオーバー(高い心拍数)するようであれば、なんらかの異変があるかも知れません。心筋症はゆっくりと、確実に進行していきます。しかも、若いうちから発症することもある病気です。そのため、「まだ若いから」と思わず、毎年1回の健康診断を心がけましょう。「予防」とはそもそもの発症を防ぐ意味もありますが、「重症化予防」も予防医学のひとつです。ですので、普段から心拍数や猫の様子に気を付け、呼吸がしんどそう、心拍数や呼吸数が多い、あまり動きたがらないなど変化が見られるときは、早めに動物病院を受診しましょう。また、肥大型心筋症では、遺伝子の変異も原因の一つとわかっていますので、早期発見の一助として遺伝子検査を検討することも一つです。アニコム損保が保有する世界最大規模の診療データをもとに、猫種別・年齢別・性別のかかりやすい病気や、診療費の目安、平均通院回数などの統計データを調べることができます。小川篤志猫と暮らしている人であれば、多くの人が疑問に思うのが鳴く理由です。声色や仕草などで、ある程度何が言いたいのかわかるという...2018.01.30 猫はもともと体の柔軟性や優れた バランス感覚を持っているため、 体のハンデを克服するのは早いです。 (犬より全然早いです。) ただ、前足が1本になるのと後ろ足が 1本になるのとでは少し負担のかかり 具合いが違います。 猫や犬は行動時に前足に70%の ペットには公的な健康保険制度がありません。動物病院は、自由診療なので、思わぬ高額な診療費がかかることがありま...2020.07.02 猫のイメージとして、身体能力が非常に優れており、どんな高いところもたやすくのぼり、狭いところも楽々通り抜け、あっという間に目の前から消えてなくなる忍者のようなものだと思います。ぼくの個人的な意見では、大多数の猫はそういった動きを華麗に行うのですが、一部の猫はわりと「どんくさい」動きをして怪我をしたりします。特に高齢だったり、肥満傾向な猫はいつの間にか足をびっこしていることが多く、しばしば飼い主様を悩ませる問題となります。今回は「セカンド セレクト」で行った往診で、猫のびっこについての問い合わせがあったので、実際にどのような診察になるのかご紹介したいと思います。「セカンド セレクト」は往診動物病院です。往診動物病院はレントゲン検査が出来ません。したがって骨折の正確な診断はすることが出来ないので、あくまでも応急手当になると思います。猫の場合、室内で骨折するとすれば大抵足先の骨折です。足先の骨折は見た目で判断するのは難しいケースもありますので、もし必要があれば、かかりつけもしくは近隣の病院まで搬送することはできますので、お気兼ねなくご連絡ください。猫が突然びっこをひく理由はいくつかあります。まずは単純に足をくじくケースです。特に痛めやすいのは前肢の手首の部分で、前肢のびっこが見られたら手首の捻挫を疑います。後ろ足も同様に足首の部分を痛めることも多いのですが、割と膝の靭帯、特に十字靭帯も損傷することも割と起こります。また後ろ足のびっこの場合、原因が足ではなく腰を痛めている場合もあります。たいていの場合、腰から落下して損傷するケースも多いのですが、高齢の猫の場合、腫瘍が背骨の神経を圧迫しているケースもあります。こういったケースでは、左右の太ももの筋量の差が著しく変わっていることがあるので、足の太さが見た目で違うようであれば、疑ってみた方がいいと思います。さらに後ろ足がふらつくとか突っ張るようなしぐさがあるときには心臓の病気の疑いもあります。この時にはかなり呼吸もあらく、状態が非常に低下していることがほとんどです。こういった場合は、緊急的に受診されることをお勧めします。今回お伺いしたご自宅の猫は、後ろ足のびっこがあったのですが、骨折や靭帯を損傷している可能性は低く、高齢でやや体重過多があったため、ねんざの診断で治療を開始しています。ねんざのような関節炎でも、十字靭帯を損傷した様なケースでも、基本的には猫は安静にしていれば良化していくことがほとんどです。たまにスコティッシュフォールドのような、もともと関節が変形してるような猫の場合は、びっこがなかなかひかないこともありますが、通常であれば2週から1か月もすればいつも通りの動きに戻ることがほとんどです。投薬が可能であれば抗炎症、鎮痛作用のある薬を併用するとなおいいと思います。以前であれば猫に対し安全に使えるこの手の薬はあまりなかったのですが、最近では副作用がかなり少ないタイプの薬も出ているので、治療はだいぶとしやすくなりました。今回もまずは1週間処方させていただきました。1週間分の抗炎症鎮痛剤処方料はは2000円となります。腰を痛めている場合はステロイドを積極的に使用することがあります。副作用を心配される方も多いのですが、猫はステロイド副作用がほぼなく、人間や犬に比べると安全性の高い薬ですので心配せず服用してください。心臓からくる後ろ足の異常は、血栓塞栓症と呼ばれており、基本的には往診での治療は効果がありません。多少の緩和の治療程度の他は、かかりつけの動物病院に緊急的に搬送するお手伝いするぐらいしかできることはありません。原因が何であったとしても、思いのほか治癒が遅い場合は、レントゲンなどの評価が必要になります。その際はかかりつけや近隣の動物病院に搬送させていただきますので、思った以上の効果が得られていないなと思った時にはお気兼ねなくおっしゃってください。正直にお話しすると、往診という診療方法は、こういった関節や整形外科の診察は不得手な分野だと思います。実際画像で評価することが出来ないので、診察していてもほわっとした言い方になることも多くあります。ただし、動物は動物病院のような環境に行くと、痛みなどをかなり我慢し、正確な評価ができないことも多いので、こういった評価には往診はむしろむいている場合もあります。もし飼っていらっしゃる猫がびっこをひいていたら・・・是非ともご連絡ください。この記事が気に入ったら 世の中にはやりたくてもできないことというのは思いのほか多いと思います。時間がない。余裕がない。お 猫がかかる病気というものは、たまに原因がはっきりしないことがあります。もともと犬のように与えた食事を一度にがつが ミニチュアダックスを飼ってらっしゃる飼い主様にとって、病気に関しての心配事として一番にあげられるのは椎間板ヘルニアではな ミニチュアダックスの病気と言って一番すぐに思いつくのは椎間板ヘルニアではないでしょうか?ミニチュアダックスだけでなく ほとんどの飼い主の皆様が知ってらっしゃる通り、犬や猫には定期的にワクチン接種をする必要があります。ワクチンを接種する 長年動物病院で努めていると、よく聞くフレーズがあります。「うちの猫はとても臆病なので、動物病院に中々連れていけな
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