高 画質 ブルーレイソフト

検索閉じるAV Watch をフォローする最新記事7月24日 12:007月24日 11:007月24日 11:007月24日 10:307月24日 10:00麻倉怜士の大閻魔帳第3回2018年3月23日 08:00 今年で10年目を迎え、大鉈が振るわれた“ブルーレイのアカデミー賞”こと「第10回日本ブルーレイ大賞」。グランプリは昨年大いに話題を呼んだ「君の名は」が獲得したが、審査委員長を務める麻倉怜士氏は、少し異なる見どころを持っているようだ。今回はそんなブルーレイ大賞の麻倉怜士的独自レビューを、裏話を交えつつお伝えする。「何故名前を変えたか?」という疑問が自然に浮かぶでしょうが、これはアワード自体の普及を加速させるのが目的です。わかりやすく言うと「DEGブルーレイ大賞」と言っても、“ブルーレイのアワード”ということは解るでしょうが、「DEGって何?」となるわけです。業界人でもそれほど知られていないDEGなど、一般では誰も知らないですから。業界団体というのは元々黒子役ですので、世間の認知度が低いのは当然です。 ですが、せっかくアワードを開いているのだから「直接的に何をしているか」を世間に知って貰う必要もあります。加えて今回は“第10回”、キリの良い回数でこれまでの活動を見直し、これからさらに進展させようと、リフレッシュをはかったということです。 本家・米国DEGにも同様のアワードはありますが、あちらはソフトを取り扱う「Excellence in 4K UHD Awards」、ハードを取り扱う「Excellence in 4K Product Award」、DEG創始者の名を冠した「Emiel N. Petrone Innovation in Entertainment Technology Award」の3本立てです。米国DEGの活動は何もブルーレイに限ったものではなく、物理パッケージのほかに、機材やOTTなども幅広く対象にしています。さらに米国市場は、コンテンツデリバリーとしても、パッケージ以外にOTTが伸びてきているという事情もあります。 たとえばCESに前後して授賞式が開かれた今年の場合、テクノロジーアワードは「Movies Anywhere」というサービスが受賞しました。フォックス/ワーナー/ユニバーサル/ディズニー/ソニー/という5大スタジオと、アップル/グーグル/アマゾン/VUDUの4つのOTT業者が手を組み、購入ストアに限らず好きなサービスで同一コンテンツを視聴できる“デジタルチェスト”の仕組みです。「Google playで買ったコンテンツがプライムビデオで再生できる」という感じで、ブルーレイであった「Ultra Violet」のOTT版とも言うべきものと言えば分かり良いでしょうか。 一方の日本ではOTTは非対象。徹底的にパッケージメディアにこだわります。今年からはブルーレイとUHD BDの両方を取り扱いはじめました。これに伴って賞の中身も大きく変わっています。今年も映画/音楽/ドラマなどの部門賞が多数用意されましたが、従来の評価軸は画質と音質の良さでした。 象徴的なのが しかしこれが今回の伏線にもなりました。アワードだけを考えれば確かにクオリティ至上主義でも良いでしょうが、DEG自体が商業活動をやっている会社の集まりである以上、その活動は慈善事業というわけにはいきません。販売促進のための“市場主義”も考えないといけない、という事情もあるわけです。 ブルーレイがスタートした当時は「画質・音質がこんなにスゴイぞ!」というフォーマットの力、素質を引き出す、いわばDVDとの差異化をアピールすることが至上命題でした。そのため業界団体が方向性を打ち出すアワードを創設し、クオリティに対して評価をすることで投資・傾倒を促していったのです。ところが10年も経つと、ブルーレイユーザーも増えて売れ行きも安定し、市場の地盤が固まってきました。世界でDVDよりBDが売れているのは、実は日本が随一なのですね。 DVDの次に買うのではなく、ファーストチョイスにブルーレイが一般的になってくると、画質・音質だけではなく、内容そのものや作品の物語性、話題性でブルーレイソフトを選ぶ人も当然出てきます。そのような中で、アワードもこれに合わせて変わってゆくべき、という意見がイベントの運営から出てくるのは自然な流れです。 そういうわけで、今年からは「クオリティ部門」「カテゴリ部門」の2本立てとしました。クオリティ部門は画質賞(UHD BD/BD)と音質賞の3つ。従来通り、画質・音質のクオリティで評価します。カテゴリ部門は映画賞(洋画/邦画)やTVドラマ賞、音楽賞など、8つ。こちらは従来とは違う切り口ということで、売れ行き、話題性、市場性などで評価が決まります。 コレと同時に選出方法も変わりました。1次審査でカテゴリとクオリティの各部門賞を選出、その中からグランプリ・準グランプリを選ぶ、という流れは変わりませんが、年末に大量に送られてくる出展作品のサンプルを予め見るという作業が無くなりました。そのため審査の時点で審査員の視聴済みタイトルがまちまちという問題も出てしまったのです。 特にクオリティ評価の場合、推薦タイトルを観ている人は票を入れますが、観ていない人は良し悪しが評価できないので入れない、となってしまいます。もちろんこの問題に対するケアはしていましたが、ここは次回に向けた改善点でしょう。 審査委員は従来と変わらず、私を含めた3人のオーディオビジュアル評論家、ハードメーカーの画質担当者、パッケージ/映画関係のメディア編集長という面々です。クオリティ部門は我々専門家が主導的にクオリティを評価しましたが、カテゴリ部門は専門誌の編集長がイニシアティブを持って選出。クオリティよりも内容や話題といったマーケティングに主眼が置かれるという印象でした。 この評価方法については様々な意見が予想されるでしょう。確かにブルーレイのより広い普及という観点では良いかもしれないですが、クオリティ的な評価が無いことは問題です。 例えば2月末に発表された『第32回ゴールドディスク大賞』の「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」邦楽部門を受賞した安室奈美恵は、ブルーレイ大賞の音楽賞(邦楽)でも受賞しています。時代を象徴する素晴らしいアーティストであることに疑いはありませんが、ブルーレイ大賞で“業績”を評価する必要はあったのでしょうか。よそと同じような評価軸では賞そのものの存在意義が問われかねません。 例えば準グランプリに輝いた「モアナと伝説の海」は、クオリティ部門の高画質賞(ブルーレイ)と、カテゴリ部門のアニメ賞(洋画)のダブル受賞を果たしました。カテゴリ部門映画賞(洋画)を受賞した「ダンケルク」は、クオリティ部門(UHD BD)で最後まで「マリアンヌ」と争っています。 ここから言えるのは「10年経って、ブルーレイのクオリティ水準が上がった」ということ。意識的に「いい絵を作る」ということをあえてせずとも、インフラ的に品質が高水準で安定してきています。この傾向が見られたことは、審査委員長として一安心です。 ここで私が注目したノミネートタイトルは「ユーリ・ノルシュテイン作品集 2K修復版」。LD時代の80年代に話題を呼んだロシアのアニメ作家によるアートアニメ作品です。パッケージは当時IMAGICA TV、現WOWOWプラスから発売されました。 オリジナルネガを日本でデジタル修復、ノルシュテイン監督によるグレーディングを経て劇場公開したものを、パッケージ用としてさらに再調整しています。エンコードにはパナソニックのMGVCを使用。しかも、通常のビデオ信号からのエンコードではなく、1コマ1コマの画像データからダイレクトエンコーディングという、非常に手の込んだ作業をしています。 画質的には切り絵アニメが3Dのような奥行きを持っていること、色合いが鮮明でフィルムグレーンの美しさが愉しめることでしょう。音はDSDレコーディングの第一人者、オノ・セイゲン氏謹製のDSDマスタリング。絵だけでなく、音も徹底的に修復する、というのがウリです。 また、特典映像にノルシュテイン監督のインタビューが付いています。初回限定盤にはオリジナルスチールケースを採用しており、解説ブックレットも豪華。パッケージの質感も愉しんでもらおう、という姿勢が見えますね。絵と音だけでなく、トータルなパッケージングの愛玩性・存在感にコダワリを感じます。 音声も運転席に8chものマイクを置いたものを96kHz/24bitで収録し、これを5.1chにミックスダウンしています。ビコムによると「印旛日本医大駅通過後からは、在来線最速の160km/hへモーター音を響かせて加速する様子が5.1chサラウンドで堪能できる」とのことです。 ビコムの面白さはコンテンツの対比にある、と私は考えています。同社の主力タイトルである通常の列車映像は疾走感の中に画質と音質があり、一方で宮古島などのヒーリング系はすごくまったりとしています。時間軸の極端さが高画質でつながっているのです。今回は審査委員特別賞を取った本作ですが、これはUHD BDではなくブルーレイの方。実はこの作品、総合的な画質はUHD BDよりブルーレイのほうが良いのです。 特にチャプター3など、濃い大面積をバックにした映像を見ると、ノイズが気持ち悪く姿を変えることも。キレイに観るための再生が非常に難しいのです。 対するブルーレイの場合、マスターを2K圧縮するのにMGVCを使っています。階調は12ビットでマスターの10ビットよりも多く、ノイズの粒も小さいためバランスが良い。グレーンを完全に潰したりせず、フィルム作品であることを残しながらなめらかな映像に仕上げています。 我々としても意外なことに「ブルーレイの方が作品の良さを発揮している」。高画質部門はモアナに譲りましたが、これを落とすにはあまりに惜しいということで審査委員特別賞を出しました。 独立系、特にポニーキャニオンはAtmosタイトルを日本で最初に出すなど、メジャーにない切り口で独自性を追求しています。それが審査委員特別賞として評価され、仕掛けと結果がキッチリと噛み合いました。今季のアワードで流れができたので、次も期待されます。本作品では特に肌色の美しさが印象的でした。 登場人物の立体感に着目すると、オブジェクトに肉が詰まっていて、盛り上がりがある膨らみをしています。リアリティ・充実感のある丸みです。 それを彩る色の使い方もまた素晴らしい。特に海の透明感の描写は「現実よりもさらに“海っぽい”」。これは写真と絵画の違いと言えるでしょう。どう頑張っても現実以上を写す事ができない写真に対して、絵画は現実以上の想像を表現できる。現物が持っている記号性を誇張することで、現実を超えた世界を創造できるのです。 海の透明感や深さ、HDR的な波の煌めきには、精密にして、リアリティを超えた“スーパーリアリティ”があります。細かいところだけでなく、スペクタクル的な色のゴージャス性、絢爛性、景色の広がり感、奥行き感など従来のディズニーには無かった、新しい切り口の作画・映像美を私は感じました。 アニメというカテゴリで、ここまでの描き込み、新たな再現性が得られた。これが高画質賞・アニメ賞(洋画)、そして準グランプリに選ばれた理由です。 今年から正式に創立されたこの部門、ノミネート数はブルーレイの21作品に対して14作品でした。かなり積極的な各社の取り組みを表しています。 「宮古島」はソニーPCLとの共同制作だったので、ソニーのカメラを使い、ソニーPCLが作成していました。対して本作は、カメラにパナソニック「VARICAM」を使い、ビコムの内部で編集しています。それがどうでしょう、疲れ果てた沿線が、ビコムの手にかかるとなんと美的に!“ビコムマジック”を見た思いです。 そんな面々における注目作品は「ダンケルク」。部門賞の映画賞(洋画)から準グランプリに輝きましたが、画質的に見ても圧倒的に素晴らしいです。特に高画質賞(UHD BD)「マリアンヌ」との頂上決戦は象徴的ですので、この両者を語ろうと思います。 UHD BDを制作する時に、最終フォーマットで最初から撮影すると、製品になった時に素材よりも質が下がってしまいます。つまり、4Kで撮影しているとグレーディングなどの編集時に“操作をした分だけ情報を削ぎ落とす”ことになるのです。それを考えると、4Kで仕上げるならばそれ以上のフォーマットで素材を用意し、編集時の余剰分を用意するのが理想です。マリアンヌとダンケルクはこれをやっていました。 見どころとしては砂漠/カサブランカ市街/ロンドンなど。砂漠の砂の粒状性、なめらかさ。暗部の中の階調性も良く、奥行き感とディテールが上手くバランスしています。8Kならではの表現力が4Kでも活きていると言えるでしょう。 一方のダンケルクはIMAX企画のフィルム撮影作品です。目で視れば判りますが、大判フィルムの良さがいかんなく発揮されています。音声で言うとCDとハイレゾ、あるいはアナログ時代だとカセットとオープンリールの違いでしょうか。f特が同じでも、中に入っている個々の音の情報の深みが全然違うのです。 これは絵でも全く同じことが言えます。同じ景色を撮っても、小さなフォーマットと大きなフォーマットでは全く絵の組成が違う。小さなフィルムはどうしても箱庭世界的な、違う世界をコンバクトに切り取った印象が拭えないのに対して、大判だとそのものが眼前にあるというくらいのリアリティ、本物感が出ます。 従来では考えられない大判カメラの使いこなしにより、大判でないとできない、ものすごいリアリティを再現することに成功しました。大画面で観た時に、体全体が物語に入っていける。これもIMAXの特長です。しかも、IMAXから2Kではなく4Kへまとめています。オリジナルにより近い映像が、最新フォーマットによって楽しめるのです。 余談ですが、最近「ダークナイト」「ダークナイトライジング」が4Kになりました。2Kでも驚いた両作ですが、4Kでは「ここまで違うか!」という印象を抱きました。ダークナイトだと、2Kでは判らなかったビルの上の石ひとつひとつの形状感、色合いの違いが出ています。銀行強盗のシーンでは、銀行の奥行き感、ライトの強さ・アンバー感などが4Kで出てきました。 そんなわけで、今回の頂上決戦ではこれからの映画の画質の方向性を実に雄弁に示していました。 そういうことからして、今回の3賞は新しい切り口での結果です。しかし画質的にはいずれも相当に水準が高い、その中から市場性に優れたものを選んだということではないかと、私は見ています。と言うのも、従来の高音質賞は音楽部門と映画部門が別れていたんです。それが今年はひとつになり、BDとUHD BDの区別もありません。そもそも爆音系を重視する映画の音質と、楽音系の音質では評価軸がまったく違います。映画の音は映像と共に作品性を創る。対して音楽作品はどちらかと言うと映像より音です。どれだけ高画質でも音が残念では作品が活きません。これは来年以降の課題です。 今年の傾向は映画のノミネートが多く、音楽タイトルは少数派。でも最終的に賞を獲得したのは音楽作品、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽「春の祭典」でした。このタイトルは「並び立つものなし、圧倒的音質」で収録されています。それを反映して、本作は純粋なサウンドクオリティで選出されました。 特に大きな理由は、192/24のハイレゾ収録による、演奏そのもののクオリティの高さです。高名なアムステルダムのコンセルトヘボウでの演奏で、音楽性が余すところなく収録されています。加えてもうひとつ、ギャラクシースタジオで開発された、音楽向けの非常に濃密なイマーシブサラウンド“Auro-3D”による収録も、特筆点でしょう。 Auro-3Dの良さを感じるのが、「春の祭典」の前に収録されているドビュッシー「牧師の午後の前奏曲」。爆発的な大トゥッティももちろん素晴らしいですが、フルートソロでは広い会場に音が響き渡るという、ドビュッシー的な“静かな音の軌跡のドキュメント”が聴けます。 Auro-3Dは音楽鑑賞における、新しい音の切り口です。つまりステレオ、5.1chサラウンド、イマーシブサラウンドと進化するに従って、よりホールの中に居る感覚というものが高音質で得られる。高音質+イマーシブ+良演奏、この三拍子がそろったところが、本作が高音質賞に輝いた大きな理由です。 映画作品はそれぞれ評価の指標が違い、それを同じ物差しで考えるのは困難です。むしろ誰が聴いても「最高!」と言える、それがロイヤル・コンセルトヘボウです。 実はこの部門、メーカーノミネートは「密着!

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